【顔のサイエンス】もともとの人類は「二重」だった!「一重まぶた」は寒冷地で生まれた新形状
実は、人類の歴史において「二重まぶた」のほうが先祖返りでも何でもない、もともとのベース(基本の形)です。アフリカで誕生した人類が、温暖な地域で暮らしていた頃はみんな二重まぶたでした。
では、なぜ弥生人のルーツである人々は、わざわざ「一重まぶた」へと変化したのでしょうか?その理由は、彼らの祖先がのちに移動し、暮らすことになったシベリアなどの「極寒の地」にあります。
マイナス数十度にもなる猛烈な吹雪と寒さの中で、ベースのままの大きな二重まぶたを開け続けていると、眼球が凍傷になってしまう危険がありました。また、一面の銀世界に反射する強烈な紫外線(雪盲)からも目を守らなければなりませんでした。
そこで彼らは、数万年という時間をかけて環境に適応していきました。まぶたの皮下脂肪を厚くし、目を小さく細めることで、冷気や光の侵入を最小限に抑える構造へと「新しく進化」させたのです。これが「一重まぶた」の始まりです。
一方、日本列島に残り、温暖で穏やかな気候の中で暮らしていた縄文人は、その変化を必要としなかったため、人類本来の「二重まぶた」と長いまつ毛をそのまま保ち続けました。
一見、単なる見た目の違いに思える「一重」と「二重」ですが、実は「もともとの形を保った縄文人」と「過酷な環境に合わせてアップデートした弥生人」という、人類の壮大な歴史のルートの違いを物語っているのです。
